ロシアのプーチン大統領は22日、ウクライナとの国境沿いに「安全保障のための緩衝地帯」を設けると政府の会議で明らかにした。ロシア軍は、ウクライナの越境攻撃を受けた南西部クルスク州に隣接するウクライナ北東部スーミ州への攻撃を強めており、緩衝地帯をつくる狙いがロシアメディアで指摘されていた。
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プーチン氏はこの日の発言で、どの地域に緩衝地帯を設けるかは明らかにしていない。ただ、20日にクルスク州を訪問した際、地元当局者から、ウクライナ軍を遠ざけるためとして、スーミ州での支配領域を州都スーミまで広げるよう要請を受けている。同州への緩衝地帯設置を念頭に置いているとみられ、ロシア軍が今後、自国民の安全を口実に、同州で侵攻を拡大するおそれがある。
ロシアのインタファクス通信によると、プーチン氏は22日の政府の会議で「(ウクライナとの)国境沿いに、安全保障上必要な緩衝地帯を設ける決定が下された。我が軍が現在、この任務を遂行し、敵の射撃拠点を積極的に制圧しているところだ」と表明。「作業は進んでいる」とも述べた。
さらに重圧かける狙いも
ウクライナメディアによると…